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2009年9月10日 (木)

運動靴と赤い金魚

Photo 靴を題材にした映画はいくつか観ましたが、私はダントツでこれが好きです。

1997年のイラン映画。もう12年も前の作品ですね。

確か渋谷の小さな映画館で観ました。

貧しい兄妹の本当に心温まるお話です。

修理に持っていった妹の靴を、帰り道で落としてしまうお兄ちゃん。

両親に言えなくて、たった一足の自分の靴を、妹と代わりばんこに履いて学校に通うんです。

そして、運動会のかけっこの3等賞の賞品が運動靴だと知って・・・。

お兄ちゃん、走ります。必死です。生活かかってます。

でも、でもね、3等じゃなきゃダメなんですよ。一等じゃダメなの。

3等って、目指してもなかなかなれるもんじゃない。だって、わざと力を抜くって、難しい。

さあ、お兄ちゃん、妹のために新しい運動靴、とれるかな・・・?

ううっ、思い出したら泣けてくる。また観たい。

 イラン映画は大好き。他にも、『ともだちの家はどこ?』と『オリーブの林をぬけて』はおススメです。

ズシンと重たいのではなく、でも何かこう・・・ず~っと考えたくなるようなお話。

他にも観たいのあるんですけどね。

ドイツに住んでたときに、イラン人のお友達がいて、語学学校で一緒に勉強して、彼女はその後病院に勤めてました。イランでは女医さんだったので。

大変聡明な、自分が恥ずかしくなるような、努力家でした。

彼女に、日本料理をご馳走したときに、玉子豆腐を出したら、「甘くない・・・」と閉口してました。カルチャーショックだったようです。「プ、プリンじゃないんだよぅ~。」

しかし、なんでまた私も得意でも無い、外国人ウケもしそうに無い”玉子豆腐”をメニューに選んだのか、当時の自分の脳の中身が謎です。

あ、また脱線。靴の話、に。

靴って、ボロボロでも、修理して履いて、また破けて、直して、履く。ずっと履く。それが出来る。

靴は好きだから、色々買ってしまう自分をちょっと省みます。

良い靴、って、どんなんだろう。大好きな靴、って。

それを履いていると、心が軽くなる靴。何足かあります。

それを履いているだけで自分を好きになれてしまう一足。

もう完全に、その靴と相性が一致していて、毎回どんなに吟味して買っても、そういう靴に出逢うことは稀です。

オーダーメイドであろうとも、既製品であろうとも、人と靴にそういう出逢いがあるのは素敵です。

私は、そういう靴作りを目指しています。何かを込めて、作って行きたいです。

その”何か”は、毎回、毎足、違うのかも知れませんが、それに出逢った”誰か”が幸せになれるならイイナ、と。

映画の中の兄妹の靴は、ちょっとブカブカで、ああ・・・足に良くない・・・なんて、そう言えば思うんですけど、子供の足に良い靴を極めたい私としては矛盾してるのかもしれないんですけど、ボロボロでも、ブカブカでも、たった一足を、その一足を大切に履く。その精神がまず先なんだな、って心に沁みます。

子供って、ファッション性とか無視して、いつもお気に入りの靴ばっかり履く。

「え~、その格好にその靴~!?」玄関でつぶやく私のセリフは、何か浅はかだ。

015 お気に入りの、たった一足があればいいんだ。

012_2 たくさんは要らない。

大切なことは、子供のほうが良くわかってる。

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コメント

えぇ?!良子ちゃん、この映画知っているの?
私はテレビで見たんだけど、凄く泣けました。

貧しいけれど心豊かな子供達の物語ですよね~
日本は豊かだけど心の貧しい人が増えて来たような気がします。

「もし世界が100人の村だったら」というドキュメンタリーがあるけれど、幸せって遠くにある時の方が
有り難味が分かるのかもしれません。

一旦、幸せを手に入れると当たり前になってしまって
大事なことを見失ってしまいがち。

ほんの些細なことで感動出来る人間でありたいですね。

未未子さん

この映画、ご覧になってたんですね~。
あったかい涙が出ますよね。
一生懸命、ってこんな感じだったな、って。

比べることを止めたら、幸福って目の前にたくさんありますよね、きっと。

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